内部観察とは

内部観察とは

非常用発電機の内部観察とは、消防庁が負荷運転の代替点検方法として規定した点検方法です。部品の取り外し(分解作業)により発電機のエンジン内部(コンプレッサー・タービン・シリンダ)を目視または内視鏡等を用いて点検します。欠損や摩耗のあった部品は交換する必要があります。また、エンジン内部にカーボン(すす)が堆積している場合は、洗浄などで除去しなければなりません。また、潤滑油・冷却水においては、メーカーの公表する指定値範囲であるかの検査も必要となります。

対象となる施設

学校
病院
介護施設
集合住宅
商業施設・オフィスビル
ホテル・旅館
工場・倉庫
浄水場・ダム

内部観察義務のある発電機

ディーゼル発電機

義務あり

ガスタービン発電機

義務なし

内部観察の点検期間

模擬負荷試験のみ※

1年に1回 ※内部観察に代えて行うことも可能

予防保全を年に1回行った場合

6年に1回

内部観察の点検項目

・過給器コンプレッサ翼及びタービン翼並びに排気管等の内部観察
・燃料噴射弁等の動作確認
・潤滑油の成分分析
・シリンダ摺動面の内部観察
・冷却水の成分分析

内部観察の報告方法

各項目における写真と数値などを詳細に記した報告書(消防用設備等の点検の基準及び消防用設備等点検結果報告書に添付する点検票の様式)を作成して総合点検時に提出する必要があります。

模擬負荷試験のメリット

1.部品交換整備をすることで、経年劣化部品の整備を含んだ点検ができる

2.負荷運転時のように騒音やススを発生しない

3.大型の機械の搬出入の必要が無い

4.エンジン内部の洗浄を含むため負荷試験と近い試験結果をえられる

内部観察のデメリット

1.エンジンの分解整備を要するためサイズにより日数がかかる

2.専門的な技術を要するため負荷試験と比べて費用が高額になる

3.実際に負荷をかける点検ではないため災害時の状況とは異なってしまう

模擬負荷試験を行うまでの流れ

最短1日
01
施工日程調整
02
施工実施
03
点検報告書作成
04
消防機関へ報告
05
お客様へ報告